社債(社債発行差金の計算) |
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社債発行差金(以下「差金」)の計算は二種類の方法があります。一口当たりの差金の単価を使い計算する方法と,ボックスで差金を計算する方法です。ボックスのほうが理解しやすいのですが,私個人としては,単価を使うほうが時間と計算用紙のスペースの省略のために単価を使うようにしています。 そこで,以下の例題を使って,単価の使い方を説明しましょう。 (例) 平成8年10月1日に社債 1,000口(額面総額100,000円,期間4年)を,額面@100円につき@96円で発行しているが,その後,平成10年9月30日に500口を@97円で買入償還している。社債発行差金は償還期限内において毎期均等額以上の償却を行う。 なお,当期は平成10年4月1日から平成11年3月31日までの一年間である。 |
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上記にはとりあえず単価とボックスの両方を示しています。 タイムテーブルのすぐ下に丸で囲まれた数値が単価です。これは社債1口当たりの差金でして,この例題の場合,額面@100円につき@96円で発行されていますので,発行時は@4円になります。これを償還期限の4年の月割償却します。1ヶ月当たりの差金の償却は @4円÷48ヶ月=@0.0833・・・円だから,例えばH9年4月1日には6ヶ月分(@0.5円)償却されるので@3.5円となります。以下,同様に各日付の単価を記入します。 過年度の償却過不足を調べる場合は当期期首の単価を使います。この例題の場合,当期期首に@2.5円の差金が残っているはずなので,総額@2.5円×1,000口=2,500円。これを試算表の差金の金額と比べて差異があれば過年度の償却過不足です。 当期の差金償却の計算は,当期中に買入償還をしているので2つに分けます。
買入償還した500口分は当期首から償還するまで(4/1〜9/30)の6ヶ月分の償却 |